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陣内の航海日記EX2

category: その他  

…そうして赤みがかった空の下、静かな内海にとうとう俺達はたどり着いたんだ。
俺にはわかっていた。このまま進めばとんでもないヤツが待ってる、てな。
ん?
もちろん5隻の船で隊列を組んで進んださ。
励まし合いながらね。
ああ、怖かったさ。
でも、前に進むのが航海者の仕事だろう?

んでだな、内海の中央付近まで進んだときだ。
急に眼の前の海面が盛り上がり…ヤツが現れた。
やたらでかい蛇?いやウナギにも似ていたな…そんな化け物だった。
リヴァイアサン1

体長は俺達の船、10隻分くらいはあったんじゃないかな?
頭には爛々と光る目、赤い口におっきな牙が付いていてな。
そう、まさに化け物だったよ。怖かったとも。
船員の皆もびびってた。
ああ、ニーナなんか顔を真っ青にしてたぞ。今のシルビアみたいにね。
ん?あはは、からかって悪かった。

ふむ。シルビア、リヴァイアサンって知ってるか?
聖書にも出てくる伝説の海獣だよ。
旧約聖書

お、よく知ってるな。さすがシルビア。勉強家だな。
あの化け物こそ、そのリヴァイアサンだよ。間違いない。

え、伝説だとリヴァイアサンって食べると美味しいのか?
いや、その発想はなかったな…。




ともあれ、そうして有無を言わさず襲い掛かってきた幻獣…リヴァイアサンと俺達は戦闘になったってわけだ。
だけどな。俺達が普段相手にしてるのって基本、俺達と同じ人間の乗った船だ。
こんな化け物をどうやって倒せばいいか、皆検討がつかなかったんだ。
船員はオロオロしてたね。どうしたらいいんだろう!って。
そこで勇気を振り絞って俺は船員たちに向けて大声で言ってやった。
「びびるんじゃあない!奴は所詮でかい蛇にすぎん!大砲を撃ち込んでコナゴナにしてやれ!」と。
俺の激励で混乱から覚めた船員たちはすぐに戦闘配置についたとも。
ああ、俺はいい部下を持ったよ。それはいつも感謝している。

俺達の船を含めて艦隊は5隻。
そのすべての船でリヴァイアサンを取り囲み、大砲を撃ったんだ。
どんな軍艦だっていちころの、強烈な砲撃の嵐をお見舞いしてやった。
だが、ヤツにはほとんど通用しなかった。ケロッとしてたよ。
そのとき、俺にはヤツが笑っているかように見えた。
牙をむき出しにして、な。いや本当だって。

…そしてヤツは手当たり次第に暴れだした。
頭を振るわしっぽを振るわ、口から怪光線を出すわ。
幻獣のあまりの迫力に押されたのか、艦隊の隊列は千々に乱れた。
そこを見逃すヤツじゃあ、なかった。
次は一隻ずつ集中攻撃で狙ってきたんだ。

だがそこがヤツの一番のミスだった。
なにが…って、俺の船を後回しにしたことだよ。
そう、味方の船が猛攻撃に耐えかねて一隻沈んだころ、俺はヤツの弱点を見抜いた。
うん。リヴァイアサンの弱点は後頭部だったんだ。
ん?そりゃあ航海者独特の勘ってやつさ。
大丈夫だ。そのうちシルビアにもわかるようになる。

…俺の船は僚艦に夢中になっているヤツのすぐ後ろに回った。
そこで俺は指令を下す。
「砲手!目標左舷リヴァイアサン!頭を狙え!……撃て!」

オスガレ砲撃










そのあとか。これを見ればわかるだろ?
俺達は見事にリヴァイアサンに打ち勝ったんだよ。
これはその時の戦利品だ。
大理石

戦闘が終わったあと、箱ごと海上に浮いてた。
え、ただの大理石に見える?いや、ただのってわけじゃないぞ。
リヴァイアサンの大理石さ。
ああ、ちょっと特別な大理石だな。欲しければ少しわけてやる。

ん?幻獣の遺物?
あ…ああ、それも幻獣リヴァイアサンが遺した物には違いないな。
そういう意味では遺物なんじゃないか?

いいっていいって。
シルビアにはこれからも働いてもらわないといけないからな。





☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


リスボンの酒場。
リスボン酒場

男が武勇伝を語り終えた。
年少ながらもその男の副官を務めるシルビアが聞き手だ。
シルビア

男のアパルタメントで留守を守っていた彼女。
自分の船長が見事幻獣を討伐したと聞き、その話をせがんだのだ。


シルビアは先程から、大理石のカケラを抱きながら「すごーい!船長すごい!」と繰り返していた。
それを受けた男は「ははは、リヴァイアサンなど所詮畜生。人類の勝利だ」などとご満悦。

しかし。


男の席の後ろにいつの間にやら女が立っていた。
「そこまでです、船長。話は聞かせてもらいました」
「げ…ニーナ」
男が呻く。
現れたのはこれまた男の副官の一人、ニーナだ。
ニーナ

…彼女は男の幻獣討伐に同行していた。


「シルビア先輩。今のは船長のホラです。真に受けないように」
男の船ではシルビアの方がニーナより古株の副官である。
だいぶ年下となるが、それでもニーナはシルビアを立てて先輩と呼んでいた。
「…えっ…そうなの?ニーナちゃん」
「ぐ…ぐぅ」
男の顔は青くなりはじめていた。


淡々と事実を述べるニーナ。

「私たちの船はリヴァイアサンの怪光線にやられてすぐに沈みました。奴を討ち取ったのは別の船ですよ」
「っく…」
「……」
シルビアが男に非難の目を向ける。

「リヴァイアサンの弱点云々も船長の商会仲間が教えて下さった情報です」
「う…」
「……」
シルビアが男をじっと見つめる。

「あと、それは単なる大理石です。リヴァイアサンが落とそうが落とさまいが大理石は大理石に過ぎません。もちろん所謂遺物は別個に存在します」
「ぐぅ……」
「……」
男を凝視するシルビアの眼光はいっそう強くなった。

「ささ、ホラ吹きはほっといて私と一杯飲みませんか、先輩」
「…はーい!私、ハチミツが入ったミルクがいいなあ」
大理石をテーブルに置いて席を立ち、ニーナについていくシルビア。
彼女は去り際、男に振り返り、
「あ。船長。本物の遺物が取れたら見せてねー」
と言った。

あとに残されたのはホラ吹き男と大理石のカケラ、酒場の会計伝票だけ。

「あああ…シルビアたん…」
この男、器が小さく小心者な上、虚言を以て少女の気を引こうとする外道であった。

なぜ船長を務められているかは…謎である。












リヴァを7回程倒しても遺物が出ない悲しみをそれっぽく表現してみました。
泣き
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2019_05_03

Comments

 

…これはおもしろい。
両鯖合わせて二万のDOLキャラが続きを待っていますよ)^o^(
しゅんす  URL   2019-05-03 09:01  

 

おもしろいすねぇw
また気が向いたら下書き書いてくださいな、上げるのはこっちでやりますからw

リミックス  URL   2019-05-03 18:09  

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